NGOに就職するには?|新卒でNGOに就職するのは困難です
転職・就職活動においてNGOに入りたいと考える人がいます。
そこでここではNGOに就職する方法や、「新卒でNGOへの就職を目指すべきでない理由」などについて解説していきます。
NGOに就職する方法|採用されるために必要な条件
「NGO 求人」などでネット検索をすれば求人がヒットします。また、「Partner」などの国際協力専門の求人サイトもあります。そのため求人そのものを見つける事はそれほど難しくありません。
では、採用されるためにはなにが必要なのでしょうか。
あくまで「傾向」ですがご覧ください。
社会人経験3~5年以上
NGO職員の給料は基本的に「支援者の寄付」から出ています。
そのため十分な社会経験があって、かつ即戦力になれる人でないと採用されにくいです。
「数年かけて育てればいい」という発想で新卒を雇うことはほぼありません。
大卒以上の学歴
特殊な技能やスキルを持っていれば別ですが、NGOの職員に中卒・高卒の人はほぼいません。
ただし、具体的な大学名や偏差値はあまり関係ありません。
職務経験
「社会人経験3~5年以上」ともつながりますが、直接的に活かせる職務経験がないと採用されにくいです。
例えば、海外駐在スタッフを目指すのであれば「語学力」や「国外での職務経験」が欠かせません。また、資金調達職や広報の場合はマーケティング経験などが要求されます。
ですから将来的にNGOに就職したいのであれば、「どの分野のNGO職員を目指すのか」をあらかじめ決めて、それに見合う一般企業で職務経験を積みましょう。
そして、一般企業で働く中でNGOに転職したくなった場合は、「自分の能力・スキルを活かせる分野はどれか」という視点でNGOのポストを探すことが大事です。
そのNGOの目的に賛同していること
各NGOは社会課題を解決するために活動しています。
そして、どのような社会を作るために働いているのか、どんな理想を掲げているのかが最も重要です。
そのNGOのビジョンに共感して、「よりよい社会を作る」という強いモチベーションを持って仕事をすることができないと長続きしないことでしょう。
なぜならNGOの平均年収は低いからです。
また、先述の通り寄付で成り立っていますからプレッシャーも強くなりやすいです。
ですから、お金のために働きたい人は一般企業への就職・転職を目指すべきです。
さらに、漠然と「人を助けたい」という気持ちがあるだけの場合は、一般企業に勤めながらボランティア活動などをしたほうがいいでしょう。
新卒でNGOに就職するのが難しい理由・就職すべきでない理由は?
新卒者のほとんどは社会人経験もスキル・知識もなく、即戦力になることができません。そのため新卒でNGOに就職するのは困難です。
ただ、学生時代に特殊な経験(詳しくは後述)を積んでいれば、新卒でNGOに採用される可能性があります。
しかし、それでも新卒でNGOに就職することはおすすめしません。
なぜなら、「NGO→一般企業」という転職をするのはやや難易度が高いからです。
「NGO=慈善活動・ボランティア(仕事とは言いにくい)」という意識を持っている企業も多いため、転職が困難になっているとされています。
新卒でNGOに就職できる人の条件は?
それでは新卒でもNGOに就職できる可能性がある人の条件を見ていきましょう。
ただ、こちらもあくまで「採用されるかもしれない」というレベルの話ですからご了承ください。
青年海外協力隊の経験がある
「大学卒業→青年海外協力隊で活動→帰国後NGOに就職」というルートです。
途中で一般企業に就職することがないですから、ほぼ新卒と言っていいでしょう。
(大学院への進学を挟む人もいます)
NGOでのインターン経験がある
学生時代にNGOでのインターン経験をしていれば、新卒でNGOに採用される場合があります。「青年海外協力隊の経験があること」と比べると、可能性は高いと言われています。
ただ、そのインターン経験も2~3年は必要です。また、インターンのうちから仕事で結果を出して存在感を示しておかないと採用されないことでしょう。
さらにはせっかくインターン経験をしても、大学を卒業するタイミングでそのNGOが新規スタッフの募集を出さない場合もあります(資金難などで)。
情報発信力がある人
近年のNGOの中にはインターネットを利用して寄付金集めをしているところが目立ちます。
そのため、卓越したウェブライディング技術やSNS運営力があれば新卒でも採用されるかもしれません。
また、ブログやSNSで収入を得られているのであれば、給料が低くても生活をまかなえるでしょう。
自分でNGOを立ち上げる
自分でNGOを立ち上げることも可能です。
ただ、助成金・補助金などに関しては「NPO法人格」を取得してから3年以上活動しないともらえないケースが大半です。
3年が経過する前からでも寄付を集めることはできますが、思うようにサポートが出ることはまずありません。
ですから、最初の1~2年はかなりの低賃金で働くことになります。そのためかなりの覚悟が必要と言えます。
自分で立ち上げた場合でも上述した「発信力」は必要になってくると同時に大きな収入の柱になることでしょう。
NGOを視野に入れている人は今から発信力をつけるように鍛えておきましょう。
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