環境関連・環境問題に携わる仕事に転職・就職する方法は?
「環境を良くする仕事」や「環境関連の仕事」に就きたいと考えている人は少なくないと思います。
ただ、そういった仕事に転職・就職するのは簡単なことではありません。
まずは「どのレベルで環境について考えているのか」を明確にする
まず、ご自身の中でどの程度環境について考えているのかをハッキリさせましょう。
そうでないと空回りする可能性が高いです。
漠然と「環境のために貢献したい」と思っている
この場合、ゴミ拾いなどのボランティア活動に参加することでも満足できるかもしれません。
また、「生活の中でゴミの分別をきちんとする」なども大事です。
あえて「満足」という表現を使いましたが、「環境を守りたい」という気持ちも一種の欲望です。
それを認めると視野が広がって、ご自身が何をしたいのか分かりやすくなることでしょう。
もう少し具体的に環境保全をしたい
この場合は「環境ISO(ISO14001など)」を取得している企業への就職を検討してはいかがでしょうか。
「環境ISO」は環境マネジメントについての国際規格です。
全て説明すると長くなるのでごく簡単に説明しますが、例えば「ISO14001」を取得している企業は、「地球環境に配慮した活動をしている」と国際的に認定されていると言えます。
ですから環境ISOを取っている会社に就職すれば、間接的に環境保全ができると表現していいはずです。
最前線で環境保全をしたい
ここまで考えている方の場合は、資格を取るなどして専門的な業界で働くことをおすすめします。
次章で環境関連の仕事の例を紹介します。
環境と密接に関わる職業8種
それでは環境保全などと関係する職業を8つ挙げていきます。
1:環境計量士
計量法をベースとする経済産業省所管の国家資格を持ち、環境分析などの仕事をすることになります。
そして環境計量士の国家資格には2種類あります。
1つは「騒音・振動」でありその名の通り騒音・振動の計量をします。
もう1つは「濃度」であり、こちらは水質や大気の計量を行います。
2:環境コンサルタント
企業などの各種団体に対して、環境保全のプロフェッショナルという立場から、助言や提案をする仕事です。
大学などで生物学や環境学について勉強してから、環境問題を扱うコンサルティング企業や調査会社、研究機関などへ就職する方が多いです。
中には海外で活躍している日本人環境コンサルタントもいます。
3:ビオトープ管理士
ビオトープ:地域の野生の生物たちが過ごす空間のこと
このビオトープの保護・再生・開拓をする仕事のことを「ビオトープ管理」などと言います。
「ビオトープ管理士」の資格を取り、土木会社や造園会社に就職するパターンが多いです。
4:環境保全エンジニア
公害を防止・軽減したり、自然環境を保護したりするためのテクノロジーの研究・開発などをする仕事です。近年では、「エネルギーを多く消費するマシンにおける省エネ」が特に注目されています。
あまり知られていない職業ですが、今後さらに求められてくる職種であると見られています。
5:自然保護官
自然環境事務所に所属して、各エリアの自然環境関連の仕事をします。
国家公務員採用試験に受かって、自然系技官として環境省に入らなければなりませんから、転職の難易度は非常に高いと言えます。
6:猟師
動物の狩猟をして、生計を立てている人のことです。
各エリアの生態系などを考慮しつつ、仕留める動物を決める必要があります。
複数の資格を必要とする仕事ですから、簡単に就けるわけではありません。
7:森林インストラクター
林間学校、山菜採集、バードウォッチング、森林浴などのインストラクターをしたり、森林の大事さを伝えたりする仕事です。
収入を得ることができる職業ではあるのですが、ボランティアで行っている人が多いです。
8:インタープリター
エコツーリズム、自然学校、ミュージアム、自然公園などでガイドをする仕事です。
こちらもボランティアや趣味として行っている人が多いです。
また、免許や資格がいらない仕事ですから、未経験者でも転職にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
環境のために何をするかはあなた次第です
8個の業種を紹介しましたが、いずれも変わり種であり、率直に言って「仕事の内容」や「その職業への就き方」をイメージしにくかった方が多いのではないでしょうか。
また、転職・就職する難易度が非常に高い職種もありました。
ですから環境関連の業種に転職するのであれば、強い覚悟が必要になります。
ただ、「転職しない」という選択をした場合でも環境のためにできることはあります。
例えば、
・職場でゴミが多く出るのであればそれを減らすための工夫をする
・職場で節電をする
・企業としてボランティア活動(ゴミ拾いなど)に参加する
などです。
立場にもよりますが、あなたから動き出すことで職場全体の意識が変わる可能性もあります。
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