転職活動をしていると、まれに企業側から「卒業証明書」の提出を求められるケースがあります。
ここではその卒業証明書を用意する手順と、要求してくる理由などについて解説します。
卒業証明書とは?|「卒業証書」とは別物です!
卒業証明書:その学校を卒業したという事実を証明する証書
基本的に「本当に履歴書に記載している学校を卒業したのか」をチェックしてもらうために、用意することになります。
そして「卒業証書」というものも存在するので気をつけましょう。
卒業証書とは「黒い筒の中に入っている賞状のようなもの」です。
これは誰でもイメージできるのではないでしょうか。
卒業証書でも代用可能か?
「卒業証明書」を求められたときに「卒業証書」で代用することはできるのでしょうか。
これに関しては、企業によります。
相談すればあっさり認めてくれる可能性もありますし、「提出期限までに用意できない」などやむを得ない理由がある場合に限って妥協してくれるケースもあります。
いずれにせよ卒業証明書を準備できない状況にあるのであれば、すぐに企業側に相談しましょう。
ちなみに卒業証明書を用意する際、着手してから手元に届くまでに半月以上かかる場合もあります。
転職活動で使う卒業証明書を準備する方法
大前提として、「卒業証明書」を卒業時に受け取っていたのであればそれを使えば問題ありません。
ただ、「卒業証書を発行し、卒業証明書は発行しない」というところも少なくありません。
また、記念品のような感覚で保管する人が多い卒業証書とは違い、卒業証明書は紛失してしまう事もよくあるそうです。
それでは卒業証明書を準備する手順を見ていきましょう。
卒業校に問い合わせる
やはり確実なのは、卒業校に問い合わせることです。
電話で聞いてみてもいいですが、ウェブサイトなどで発行方法を紹介している学校もあります。
そして急ぐ場合は窓口で申請するべきですが、そうでなければ郵送で申請することをおすすめします。
転職活動を続ける中では、このようなことに無駄な労力をかけるべきではありません。
ただ、郵送のケースでは届くまでに数日を要しますし、申請書に不備があったときに即座に対応することができないということも覚えておきましょう。
ちなみに、すでに卒業校がなくなってしまっているときは以下のように対応します。
統合→統合先に申請する
統合先が不明、閉校、廃校→卒業した地域の教育委員会に問い合わせる(教育委員会のウェブサイトで確認できるケースもあります)
写真付き身分証明書が必要
「学校に対する申請」には基本的に写真付きの身分証明書が必要となります。
・運転免許証
・パスポート
・マイナンバーカード
・住民基本台帳カード
などを使用できますが、学校によって指定してくる証明書が違いますから前もって問い合わせておくことを推奨します。
発行費用は500円程度
もちろん全国一律で発行費用が定まっているわけではありませんが、500円ほどかかる場合が多いです。「支払い方法」と合わせてこちらも事前に確認しておきましょう。
代理発行について
・委任状
・本人と代理人の身分証明書
・卒業証明書申請書
などがあれば代理発行できることもあります。
「急いでいて、かつ知人が卒業校の近くに住んでいる」などのケースでは検討しましょう。
ただ、「代わりに卒業証明書を取ってくる」というのはかなり面倒な作業ですから、きちんと事情を説明しておくことをおすすめします。
※学校によって必須となる書類は異なります。また、そもそも代理発行を受け付けていないところもあります。
転職活動において企業が卒業証明書を求めてくる理由とは?
これはやはり、「学歴詐称がないかどうかを確認するため」でしょう。
そしてほとんどの企業は提示を求めませんから、「風潮や、長年のしきたりで行っている」という会社は少ないと思われます。
ちなみに具体的には「過去に学歴を偽った応募者を入社させて、トラブルが起きた」などに該当する企業が、卒業証明書の提出を導入するパターンが多いと言われています。
「なぜ卒業証明書が必要なのですか?」と聞くのは絶対にNGです
ここまでの解説をお読みになって、率直に言って「いらないのでは……」と感じた方も多いのではないでしょうか。
確かにその通りだと思います。
しかし提出を要求してくる企業側からすれば、前述のような重い理由があるのかもしれません。
また、厚生労働省の見解から考えても、「学歴詐称がないか確認するために、卒業証明書の提示を求めること」に問題はなさそうです。
そのため、「なぜ提出するのですか?」「不要ではないですか?」などと質問するのは絶対にNGです。
あなたの印象が悪くなるだけです。
どうしても用意・提出したくないのであれば、その企業への転職は諦めるしかありません。
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