「昇給できない」という理由で転職を検討するときの注意点

転職

「昇給できない・しにくい」という理由で転職を検討するときの注意点

「昇給できる見込みがない」

「望むようなペースで昇給できない」

という理由で転職を考えるときの注意点について解説していきます。

「昇給できない」と考えて転職する前に確認するべきこと4つ

焦って転職してしまう前に以下のことを確認しましょう。

1:そもそも昇給制度があるのか確認する

昇給制度が存在しない企業は少なくありません。

また「昇給させなければならない」という法律もなく、基本的には「最低賃金以上を支払っている」のであれば全く問題ありません。

また、「正社員には昇給があり、アルバイト、パート、派遣、契約などには昇給がない」という企業も少なくありません。

2:昇給に関するルールを確認する

昇給制度がある企業であっても、

・昇給のペースが非常に遅い

・昇給の幅が異常に狭い

など、言わば「申し訳程度」の昇給システムしかないケースも少なくありません。

また「年功序列的な風潮の強い会社であり、勤続年数が短いうちは昇給があまり望めない」というパターンもあります。さらには「手当や複利効果が豪華であるぶん、昇給には力を入れていない」という会社もあります。

3:昇給できるだけの成果を出しているかを確認する

「勤続年数などによって自動的に昇給する」というものではなく、「成果によって昇給する(成果主義)」場合は、もちろん昇給するに足る成果を出していないと給料は上がりません。

成果主義の企業に関しては、「頑張った」というだけでは原則として昇給しませんから注意が必要です。

また、きちんと成果を出していても、それをしっかりと評価するだけのシステムが構築されていない企業も少なくありません(成果主義と言いつつ、結局は年功序列的になっているなど)。

4:自社の収益を確認する

「そもそも自社の収益が不十分であり、社員の給料を上げることができない」というのが、昇給できない理由として最も多いとされています。

また、「好景気のときはボーナスを増やして、一時的に社員に還元して、社員の離職を防ぐ」という方針の会社もあります。

こういった企業の多くは、基本給はあまり上げていきません。

なぜなら一度昇給させてしまうと、景気が悪くなったとしても再度給与を下げることが難しくなるからです。

そのため、「ボーナスの増減」だけでコントロールしようとする傾向にあるのです。

給料アップのために転職する場合の注意点4つ

自社や業界について様々に調べて、「自社で昇格、スキルアップを目指す」「資格を取る」などのことをしても昇給は望めないと分かったとします。そして給料アップのために転職活動を始めるとしましょう。

そのケースにおける注意点を4つ挙げていきます。

1:給与だけで転職先を選択しない

結局のところ、給料だけで転職先を選ぶと失敗する可能性が高いです。企業としての将来性、職場環境、通勤時間、業務内容なども必ずチェックしましょう。

また、当たり前と言えば当たり前ですが、給与が高かったり、昇給の幅やペースが良かったりする企業ほど仕事の内容はハードである傾向にあります。

「給料はいいものの仕事をこなせず、すぐに再転職を考えてしまう」ということのないようにしたいところです。

2:昇給が可能な企業を選ぶ(求人票だけで判断しない)

もちろん昇給が可能な企業を選ぶ必要があります。ただ、それを求人票だけで判断するのは危険です。

なぜなら例えば「昇給アリ」と記載されていても、実態は「昇給アリ(ただし非常に厳しい条件をクリアした場合に限る)」「昇給アリ(ただし半年で月給1000円分)」などのこともあり得るからです。

「昇給に関する詳細」などの濃い情報をしっかり把握したい場合は、「転職エージェント」を利用して転職活動をすることをおすすめします。

転職エージェントは登録している企業の「求人票には載せきれないリアルな情報」を知り尽くしています。

3:「今よりも給料が下がる企業」は避けるのが無難

「昇給によっていずれ上回るはずだから、今よりも給料が下がる企業も選択肢に入れる」という考え方もあります。

ですが、本当に順調に昇給できるかは分かりません。

また、「自分としては一時的のつもりであっても、給与が下がることのショック」を甘く見ている人も少なくありません。

ですから、「現職よりも給料が落ちる企業」に転職することはおすすめしません。

4:「どのように昇給していくのか」とビジョンをある程度固めておく

長く勤続することで昇給していくのか、資格を取って昇給するのか、成果を出して昇給するのかなど、「転職先での昇給のビジョン」をある程度固めておきましょう。

そうでないと入職してから思うように昇給できないかもしれませんし、モチベーションが上がらなくなる可能性も高いです。

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