派遣差別の事例9選|差別を受けたときの対処方法
当たり前ですが、「社員と派遣社員で職務上の権限が違う」というのであれば、基本的に派遣差別にはあたりません。
ですが、いわゆる「暗黙の了解」として派遣社員を邪険に扱うのであれば、それは派遣差別となります。
派遣差別の事例9選
1:「おい!派遣」などと呼ばれる
名前ではなく「そこの派遣!」などと呼ぶパターンです。許されることではありません。
ただ、契約期間が極端に短い派遣仕事の場合は、名前を覚える意味が薄いため、「派遣さん」などと言ってくる可能性もあります。
そこに悪意を感じないのであれば受け入れましょう。
2:社内の備品の使用禁止
「社員は使える備品」を派遣社員は使用できず、自分で用意するしかないというケースもあります。
3:派遣社員だけパソコンのスペックが低い
「予算の都合上どうしても仕方がない」という場合もないわけではありません。しかし、中にはあえて低スペックのパソコンを派遣社員に回す会社もあります。
4:社内イベントや行事に参加できない
例えば、勤務時間外に行われるプライベートな飲み会などに誘われないのは仕方がないかもしれません。
ですが社内イベントや行事に関しても「派遣社員は来ないでください」という雰囲気を出してくる企業もあります。
5:派遣社員のみ食堂が全額負担
派遣社員のみ食堂が全額負担、もしくは利用できないというケースもあります。
また、なぜか食堂への立ち入りをNGとしている会社もあります。
6:接してくる人の敬意がない
これも想像しやすいことだと思います。
酷い会社だと新人の社員でも、相手が派遣社員であるというだけでタメ口を聞いてくるパターンもあります。
「『ルール』とは関係のない部分だから仕方がない」と感じるかもしれませんが、これも「立場を利用したパワハラの一種」と言えなくもないです。
7:名札やネックストラップの色を変える
派遣社員の名札やネックストラップのみ違うものを使う会社もあります。
セキュリティなどの関係上どうしてもそうする必要がある場合は仕方ありません。ですが、そうでなくても「派遣社員は別!」という雰囲気を出すために色などを変える企業が意外と多いです。
8:契約にない仕事をさせられる
これほどハッキリした派遣差別もないでしょう。
契約にないトイレ掃除や事務作業などをさせるのです。
また、中には「飲み会の予約をさせた上で、参加はさせない」という企業さえあります。
9:必要な情報を教えてもらえない
派遣社員に全ての情報を教える必要はありませんし、伝えるわけにはいかない情報もあるでしょう。
ですが中には意味のない「派遣外し」をする企業もあります(そして派遣社員が情報を知らないと怒ってくる場合があります)。
転職先で派遣差別を受けたときの対処方法は?
続いては転職先で派遣差別を受けた場合の対処方法を紹介します。
1:派遣元に相談する
まずは派遣元の担当者(派遣会社の担当スタッフ)に相談することを推奨します。
担当者は日頃現場を見ているわけではありませんから、状況を正確に知らせることが大事です。
そして「待遇が悪いので困っています」などの抽象的な伝え方だと何も改善されないでしょうから、
・○○のことで困っています
・仕事にこのような悪影響が出ています
・だからこのように変えてください
と、この3点をできる限り具体的に伝えることをおすすめします。
ちなみにいきなり「派遣先を変えてください」というリクエストを出してしまうと、ただのわがままと受け取られてしまい、何も改善しない可能性が高いです。
あくまで、「今の会社をなんとかしてください」というスタンスで相談しましょう。
2:派遣会社を変える
派遣会社のほうを変えるという方法もあります。
派遣会社はいくらでもありますから、特に困ることはありません。
・案件が少なく、マッチングしにくい
・あからさまに紹介してくる現場のことを把握していない
・ブラック案件が多い
・派遣先に改善要求をするだけの力がない
などに該当する場合、高確率で悪い案件にあたってしまうことになります。
ちなみに派遣会社を変更する場合は、「元の派遣会社」に対して「他で就職が決まったのでもう連絡してこないでください(嘘でもいいです)」などと明確に伝えることをおすすめします。
そうでないと、引き続き電話やメールがかかってきてしまいます。
3:派遣社員として働くのはやめて正社員を目指す
派遣差別がないとしても、正社員のほうが基本的に安定していることは確かです。
ですから「派遣社員であるということそのもの」に不安やストレスを感じているのであれば、早めに正社員を目指し始めることをおすすめします。
職歴が弱くていきなり正社員になることが難しいのであれば、1~2年ほどアルバイトで経験を積み、その経験を武器に正社員転職を試みるといいでしょう。
あるいは未経験歓迎の求人に応募するという方法もあります。
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