簿記2級・3級は転職活動でどれくらい役に立つ?|有利になる職種は?
ここでは資格の中でもトップレベルでメジャーな「簿記」に関して、実際転職活動にどの程度役立つのか解説していきます。
簿記3級は「あれば多少有利」という程度|入職後は役立つ
簿記3級に合格している人が持っている知識は「経理の基礎中の基礎」といったところであり、率直に言って転職活動でそれほど有利になることはありません。
ただ、入職後はその簿記3級の知識を活かしてスムーズに仕事を覚えていくことができるでしょう。
そのため職務経歴書や面接でのPRでも、そういった方面でアピールしていくことをおすすめします。
簿記2級を持っていると転職活動で直接的に役立つ
簿記2級に合格している人が持っている知識は「経理に関する一通りのノウハウ」といったところです。
ここまでくると転職活動で直接的に役立ちますし、「日商簿記2級以上」を応募条件として掲げている企業も少なくありません。
特に「製品のコスト管理」についても詳しいはずですから、製造系の企業に転職したい場合は有効な武器になります。
簿記1級に合格すると公認会計士や税理士への道も開ける|人によっては全く不要です
簿記1級に合格している人は「単なる計算だけでなく、経営分析もできる会計の専門家」という扱いを受けるようになります。
また、簿記1級を取得すると税理士試験を受ける資格も得られます。
ただ、合格するためには、(簿記2級までの知識があることを前提として)1000時間ほどの勉強が必要とされていますし、合格率も1割程度です。
そのためかなりの覚悟をもって挑まなければなりません。
また、転職希望条件によっては「宝の持ち腐れ」になるケースも多々ありますから、無理に簿記1級の試験を受ける意味はありません。
ほとんどの場合は2級で十分です。
オススメは簿記2級から受ける|転職活動の効率のためにも
3級は持っていてもあまり有利にはならないので、下記に該当する方は最初から2級に挑戦することをおすすめします。
数字や暗記に強いという自信がある
3級は基本的に簡単であり、計算や暗記の能力が高い方であれば1週間ほど勉強するだけでも合格できます。
したがって「3級の勉強をすぐに終わらせる→2級の勉強を始める」という流れでも十分です。
そもそも簿記3級の必要性を感じない
「転職のためだけに簿記2級がほしい」という方の場合、3級を取る意味は全くないと言えます。
3級の試験を受ける手間もありますから、3級はスキップしてしまうほうが良いでしょう。
逆になんらかの理由があって簿記3級も欲しいのであれば、もちろん3級を受けるべきです(裏を返せばそれくらいのシチュエーションでなければ受ける意義は薄いと言えます)。
「資格を取っておきたい時期」までに十分な期間がある
「資格を取っておきたい時期」までにかなりの期間がある場合は、慌てて3級を取る必要はありません。
じっくり勉強して2級を取得すれば十分であるはずです。
特に大学1~2年生の方は、「3年の就活時に向けて簿記2級の勉強を早めに始めておく」ということを検討してはいかがでしょうか。
今の段階では就職活動のハッキリとしたビジョンは見えないかもしれませんが、簿記2級があれば確実に就職の選択肢が広がることになります。
簿記2級の資格が役に立ちやすい職種とは?|転職活動のヒント
続いて簿記2級を持っていると転職・就職しやすい職種を紹介していきます。ぜひ転職活動の手掛かりにしてください。
経理職
労務管理、総務、経理などの仕事は、簿記2級における「仕訳」のノウハウがないとできません。
会計・税理士事務所
税理士資格を持っていなくても、簿記2級があれば税理士事務所や会計事務所への転職がしやすくなるかもしれません。
なぜなら有価証券報告書を読む能力がある、税金の会計ができる、自分で帳簿をつけることができるなどとみなされるからです。
コンサルティング業
特に「経営コンサルティング」の場合、簿記のノウハウがないと仕事はできません。
決算書類の内容を厳密に理解して、経営の問題点をハッキリさせる能力が求められるからです。
できれば簿記2級取得後も、1級レベルの知識は取得したいところです。
営業職
実は営業職でも「回転率」「原価率」「減価償却」などの言葉がよく使われています。
個人向け営業の場合はあまり出てきませんが、法人向け営業の場合は簿記や会計の知識があれば非常に有利です。
また、営業の話を進めるときに、「数字のことはあまりよくわかりません」という雰囲気を出してしまうと信頼されにくくなることでしょう。
金融関連
金融関連の資格は多種多様ですが、やはり簿記はメジャーです。
また、他の資格と比べれば比較的容易に取得することができます。
まとめ
転職や就職で有効なのは「簿記2級」。
転職に有利な資格を取得したい、ということであれば「簿記2級」取得を目指しましょう。
その他資格についてはこちらの記事も参考にしてください。
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