転職活動の面接で面接官が言う「多分採用です」はどう捉えるべき?
転職活動で面接を受けていると、たまに面接官に「多分採用です」「おそらく採用になるかと思いますが」「前向きに検討します」などと言われることがあります。
このような言葉はどのように捉えるべきなのでしょうか。
また、面接官はどのような理由があってこのような発言をするのでしょうか。
結論:書面での内定通知書などが出ない限り信用はできません
結論からお伝えしますが、「恐らく採用です」「前向きに検討します」と言われても信用してはいけません。
なぜなら、僕はこれを言われたけど余裕で落とされた事があるからです。
内定通知書を受け取るまでは、信じてはいけません。
少しでも良さそうな応募者に対しては気軽に「多分採用ですね」と言う面接官もいます。
ただ、これはキープしておきたい人を他社へ行かせないため、自社への志望度を上げさせるために言っているだけです。
後日、なんら悪びれる様子もなくお祈りメールをよこしてきます。
ちなみに「多分」や「恐らく」などとつけずに、「採用します!」と言われた場合でも、全く同様です。
書面で正式に採用が決まるまでは全く安心できません。
そして当然ですが、口約束で「採用します」と言われても転職活動をストップしないようにしましょう。
「転職に成功したつもりだったのに、また転職活動を再開することになった……」などとなればメンタル的にもかなりのダメージとなることでしょう。
面接官はなぜ「多分採用です」と言うのか?3つの理由
面接官が「多分採用です」と言ってくる主な理由を3つ挙げていきます。
もちろん転職活動者側からは「なぜ言うのか」は確認できませんが、知っておくと多少なりとも面接官の心情が分かり、転職活動の役に立つかもしれません。
1:他の企業に取られたくない
今のところ最有力候補の人材だが、後にも候補者の面接が控えている。
「後から面接する人の方が良いかもしれない」「とりあえずキープしておきたい」と考えて、「多分採用です」と言うケースがあります。
面接官がどれほど必死な表情で「採用です!」と伝えてきても信用しないようにしましょう。
もっとひどいケースだと、実は採用する人は既に決定していてその人が辞退した際の「保険」としてキープしておくため、という企業もあります。
2:「こういう人は採用するだろう」という経験からくるケースも
特に何百、何千と面接を行ってきた面接官の場合、「こういう人は採用、こういう人は不採用」となんとなく分かるものです。
そして経験の多い面接官ほど、「あ〜、この人受かるだろうな」と感じたら、世間話のようなつもりで「恐らく採用ですね」などと告げてくる可能性があります。
3:「多分ダメだろうけれど、面接官個人としては採用したい」というパターンも
面接官の中には、「自社が求める人材とは多少ずれているものの、個人的に気に入った」という人がいると、上司を説得してなんとか採用させるようとする人もいます。
特に「私(面接官)がなんとかします」などと言ってきた場合は、このパターンである可能性が高いです。
しかし、実際には「上」から「スキルがないから採用するわけにはいかない」とすぐに切り捨てられる場合が多いです。
ですから期待しないようにしましょう。
採用関連以外でも「面接時の口約束」は信用しないようにしましょう
採用関連については分かりやすいですが、それ以外のことについても「面接時の口約束」は基本的に信用してはいけません。
法律に詳しい人であれば「口約束でも有効では?」と感じるかもしれませんが、それは「お互いの合意があった場合」に限ります。
そのため、あなたが「なんらかの口約束を理由に入社を決め、そのあと約束通りにならなかった」としても、企業側に「そんなことは言っていない」と言われてしまえばどうにもなりません。
年収で釣ってくるケースは少なくない
最も多いとされているのが「年収に関する口約束」です。
例えば、「あなたが入社したら年収500万円は出します」と言っていたはずなのに、実際にその会社に転職してみたら350万円程度……ということはあり得ます。
そもそも給与というものは、そのようなどんぶり勘定で決まるものではありません。
特にやたらとキリのいい数字で「○百万円出します」などと告げてきた場合は、企業としても信頼できないと判断して構わないくらいです。
「入社後のポスト」で釣ってくる場合もある
例えば、「あなたは前職で○○の経験を積んでいますね。その経験を活かせるはずなので、我が社に入社したら○○の部署で即戦力になっていただきたいです」などと言ってくるパターンもあります。
これももちろん信頼できません。
面接官としては本気で言っているのかもしれませんが、そもそも面接官が独断で入社後のポストを決定できる企業はほとんどないはずです。
まとめ
面接で「多分採用ですね」などと言われても鵜呑みにするのでは無く、内定通知書を受け取るまでは転職活動を続けましょう。
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